人生、一寸先は闇・・・こんな言葉があります。
月日の過ぎるのは光陰矢の如し・・・これも聞いたような文句ですね。
人生の長さは人によって違います。
100歳までただ生きただけで死んでゆく人もいれば、若くして名を残して逝く人もいます。
大地震の瓦礫の下、交通事故死や海難事故、戦死・・・不慮の死では人生を全うしたとは思えません。
ところが、つい先日脱稿して出版待ちの坂本龍馬は大政奉還という大事業を成し遂げて行年33歳、次の出版予定の新撰組・土方歳三は幕府のために命を捨てて35歳・・・自分がその年齢のときに何をしていたかを考えるとゾッとします。
私が小説を書きたいと思ったのは中学生の頃でした。
少年時代に近所に住んでいた永井荷風翁が亡くなってからです。
学校の先生に、「あの方は有名な作家だよ」と知らされてから、「アメリカ物語」「フランス物語」から「四畳半襖の下張り」に至るまでのありとあらゆる作品を濫読したおかげで、いつか作家に・・・との夢を抱き続けていたものです。
それが、実際に小説を書き始めたのは50歳を過ぎてからですから、30代で死んでいたら作家にはなれませんでした。
と、いうことは長生きして、ようやく自分のしたいことができるようになった、とも言えますね。
そんな観点から、長生き論争からスタートしてみたいと思います。
あなたは、長生きしたいですか? 長生きじゃなくてもいい、とお考えですか?