秋空を飛べ 高橋 禮子 秋空を飛べ 高橋 禮子 出さねばと思う便りがあるもんでついに書きたる君への便り 近寄るを感知されたか背の低き南天の枝にとかげの静止 私にまとわるつきたる一匹の蚊ありひいひい世をすねており 池袋二十五階の窓に見た月夜のビル群赤い点滅 実らざる恋はこうして土深く埋めておこうマンゴーの種 大変なことをしてると思わずにやってしまうか事件というもの 十二時を待たずに寝れば目覚ましの支配は受けない六時の起床 バスタブにぷかり顔出す歌のあり何はともあれメモ残すべし Tweet