日本平と久能山東照宮ー2
宗像 信子
(開運道芸術部門顧問、咸臨丸子孫の会幹事)
先週に続いての日本平観光レポートです。
日本平丘陵南側に位置する久能山(標高216m)の山腹には、徳川家康公ゆかりの久能山東照宮があります。私達従妹のご先祖様が徳川幕府の閣僚(軍艦奉行・勘定奉行)であった関係で、ここもまた目的地の一つです。
宿に着いて部屋に荷物を置き、お茶もそこそこに夕食の予約をして、早速、以前からずーっと行きたかった久能山東照宮へと出発しました。
その出発点となる日本平ロープウェイの乗り場までの往復は、ホテルの車で送迎して頂き、おおいに感謝でした。
そのロープウェイは、乗ってしまえばわずか5分ばかりですが、眺望は駿河湾、三保の松原を見下ろしながら進むのでかなりの絶景で、お腹は空腹でしたが目も心も存分に楽しめました。
久能山で下車してそこからは東照宮にまっしぐら、なんだか凜とした雰囲気になり、清清しい気持ちになりました。目の前の階段を息切れもなく元気に登り、家康公がご祭神である東照宮にお参りし、これで一つの目的は達しました。
この久能山東照宮は、家康公が亡くなられた後、久能城を廃止して建立されたものとお聞きしました。
本宮の裏手の階段をさらに上っていくと、家康公のお墓があります。
昨年の秋、日光東照宮にはお参りしましたが、今回はさらに家康公がここを終焉の地にした久能山にもご参詣できて、すっかり気分は先祖帰りの幕臣でした。そこで博物館にも行き、家康公が駿府で実際に使用した道具等や、当時の武器・武具など2000点を超えて展示されているのを拝見し、これもまた感動でした。
名残を惜しみながらまたロープウェイに乗って日本平に戻り、富士山のビューポイントである展望台に立ち寄り、そこからも正面に見える美しい富士山をたっぷりと眺めることができ、同行全員が上機嫌でホテルへの帰路につきました。
ホテルに戻り、のんびりと部屋の全面ガラスのテラスから富士山を眺め、その素晴らしい景観を堪能しました。
夕食は、旬のサクラエビの天ぷらと地場のお魚のお寿司をShoo-setsu(由井正雪)という清水のお酒とともに頂き、さらに人生初の生サクラエビを頂き大満足でした。
こうしてほどよく酔って満腹となり、明日はどう行動しようかと考えながらも、今日は終わり、となりました。
それでも頭の片隅には、日本平の山頂には童謡「赤い靴」のモデルになった女の子とその母親(地元出身)の像があり、静岡県内の各放送局が共同で建設したという日本平デジタルタワー、日本平動物園、静岡県舞台芸術公園など、寄ってみたい場所はいくらでもあるのですが、美味しいお酒と素晴らしい景色に満たされた私は、もう欲も得もなく夢路につくのでした。