二表
1、まだしきに夏をあらますものあらん 紅舟
2、 輝く海を浮く帆掛け船 清
3、声あげて磯馴れ松も枝交はす 紅舟
4、 はや過ぎよかし嵐荒れくる 清
5、久々にあすは故郷近き宿 紅舟
6、 ことば訛りもおのづからなり 清
7、語りつぐ女はは昔都人 紅舟
8、 今は亡き夫国の守にて 清
9、かかげたる長押の槍に錆もなし 紅舟
10、 眺め楽しむ数奇の数々 清
11、一服のまゐらすお茶も加減濃き 紅舟
12、 泉へだてて宴する影 清
13、更けゆけば月さへ氷る師走空 紅舟
14、 山寺ならし寒きともしび 清