月別アーカイブ: 2017年2月

まひるの時間   高橋 禮子


まひるの時間
高橋 禮子

黄の傘に黄色の帽子黄の腕章わがステージは黄の色ラッシュ

年齢を忘れて生きていることを否定されたら教師を辞める

バランスを崩したくなし子の人権親の人権教師の人権

新採用の頃よりずうつと聞いているチャイムの支配を逃れたくなり

渋滞をいつものようにくぐりつつ辞める辞めない行ったり来たり

決断は怖きことなり結果にてそのよしあしがはかられている

正しいと信ずる両者の対立に歩み寄りなど無理かもしれぬ

サッカーをしていたという武装グループ人の子なるを証明しており

四月より自作自演が可能なりなんでもやれるなんでもやりたい
児童用二百円なる小筆にて書いて眺めた退職顧


サーカスの歌  高橋 禮子


サーカスの歌    高橋 禮子

歌の子がまたも届けてくれました情熱の赤ブーゲソビレアを

一年に三度も四度も咲くというブーゲンビレアにあやかれるなら

伸びる芽をすっかり摘まれてわが松が男の子となれり五月五日に

育つにほ少し温度が足りなくて小さく呟く五月のメロン

サーカスの歌っていいねハーモニー昔の恋を思い出させる

ステージに輝くサーカス観客に愛を伝える(愛を呼ばう)と


どこまで伸びる  高橋 禮子

どこまで伸びる

高橋 禮子

葉桜のみどりにわれをまかせよう(大串貝塚)ゆるり巡りて

太古へと戻るのだろうこのトンネル今を払いて駆け抜けるべし
おおくし
風土記には(大櫛の岡)と記されるダイダラボウの里の広がり

巨人坐像の大きなてのひら展望台さ豊ばん生きてることを

目の前に揺れる大樹の梢には告芋におこうわたしの年など

ダイダラボウの力借りたいわたしです私の道はどこまで伸びる

夏の日がきらりと眩し大丈夫やりたいことをやってごらんよ