桃の花
藤井 美晴
風に向き浮きたるままに残る鴨
春塵や紙のコップノウイスキー
魚はたく音のおりふし蘆の角
その先の木立の暗く辛夷咲く
蕎麦屋まだ灯ともしており春の宵
風止みしのちを雲ゆく紫木蓮
蘆原を雪加の声のひとしきり
桃の花野川は昼を流れけり
桃の花
藤井 美晴
風に向き浮きたるままに残る鴨
春塵や紙のコップノウイスキー
魚はたく音のおりふし蘆の角
その先の木立の暗く辛夷咲く
蕎麦屋まだ灯ともしており春の宵
風止みしのちを雲ゆく紫木蓮
蘆原を雪加の声のひとしきり
桃の花野川は昼を流れけり