遠浅間
大島 英昭
黄と白と 小菊のそろひ飯どころ
落ちたるは 落ちたるままに花梨の実
小春日の まろき古墳を登りけり
小春日を 遅延列車の来たりけり
切り株に 大鋸屑(おがくず)白し冬雀
布団干す 真下にうどん屋の暖簾
冬の陽の まだらにあたる釈迦如来
樫の葉を 洩るる冬の日力石
剪りもらしたる枝先に冬の薔薇
芋の葉の 枯れし一畝遠浅間
遠浅間
大島 英昭
黄と白と 小菊のそろひ飯どころ
落ちたるは 落ちたるままに花梨の実
小春日の まろき古墳を登りけり
小春日を 遅延列車の来たりけり
切り株に 大鋸屑(おがくず)白し冬雀
布団干す 真下にうどん屋の暖簾
冬の陽の まだらにあたる釈迦如来
樫の葉を 洩るる冬の日力石
剪りもらしたる枝先に冬の薔薇
芋の葉の 枯れし一畝遠浅間